野球に必要な筋肉覚えておきたい「速筋と遅筋」の仕組み
野球に必要な筋肉知識「速筋と遅筋」の仕組み
最近、野球界でも筋トレ、筋肉についての関心が高まってきています。
しかし、まだ筋肉の仕組みについてよく理解されている方は少ないと思います。
今回は、筋肉の「速筋と遅筋」について書いていこうと思います。
筋肉の知識としては知っておいた方が良い知識だと思いますので最後までご覧ください。
速筋と遅筋の仕組みが理解できましたら、筋線維組成についても理解しやすいと思いますので筋線維組成についても少しだけ書きたいと思います。
速筋と遅筋について
まずは、速筋と遅筋について、
魚の刺身の例が一番わかりやすいかもしれません。
魚の刺身には、白身魚と赤身魚がありますが
白身魚は鯛やフグなど赤身魚はマグロなどがありますね。
白身と赤身は、筋繊維の違いから色が違います。
鯛などの白身魚は無酸素運動に優れています。
マグロなどの赤身魚は有酸素運動に優れています。
魚の種類によりそれぞれの動きに筋線維が発達し進化したからです。
遅筋と速筋は人間も同じ
人間も筋肉を大きく分けると「速筋と遅筋」に分けることができます。
瞬発力など爆発的な力、無酸素運動系「速筋」
持久力などの有酸素運動系「遅筋」
また、速筋と遅筋ではエネルギーの使われ方が違います。
速筋では、解糖系、ATP-CP系などの無酸素系のATPです。
そして、速筋は収縮性に特化したタイプAと速筋と遅筋の中間タイプBの二つに分けることができます。
遅筋では、酸素が絶対条件として必要な有酸素系のATPです。
遅筋が赤く見えるのは、毛細血管の発達と酸素運搬に必要なミオグロビン、チトクロームがたくさん遅筋に含まれているから赤く見えるのです。
少し、ごちゃごちゃして分かりにくいという人もいると思いますので、
収縮性に特化した速筋タイプAと速筋と遅筋の中間タイプB
そして遅筋をタイプCとして簡単に図ににしてみました。
速筋、遅筋タイプ別の図
こんな感じになります。
遅筋は有酸素運動系なので疲れにくいです。
マラソンランナーというのは、遅筋有意でないといけない理由がこれを見てもらえれば
わかっていただけるのではないでしょうか。
遅筋有意の体系は、ボディービルダーのような体系でなく、どちらかといえばガリガリです。
マラソンで良い結果を出すためには、あのような体系になるのは仕方がないことなのです。
また、前にダルビッシュさんが走り込みばかりしていたら、遅筋有意になるという
少し専門的な発言があり、わからなかった人もいたのではないでしょうか?
今回の記事で少しでも筋肉の仕組みについて興味をもっていただけたら幸いです。
この動画もわかりやすくまとめてあったので、張っておきます。
参考にしてみてください。
野球における走り込みとは?ダルビッシュも主張するトレーニングの重要性とは?
筋線維組成とは
速筋と遅筋について理解できたら筋線維組成についても理解できると思いますので
簡単に書いていきます。
筋線維組成とは、速筋線維と遅筋線維の数の割合のことです。
筋線維組成は、ある程度遺伝で決まっていると言われています。
普通の人で大体ですが、速筋線維約50,遅筋線維約50くらいです。
速筋線維と遅筋繊維はトレーニングである程度肥大しますが、
この速筋と遅筋の割合つまり、筋線維組成はトレーニングで変化するとは考えづらいと言われています。
野球でも同じ練習をしているのに、球のスピードに違いが出てきますよね。
球のスピードが速い選手は、基本的に速筋線維が発達していると考えていいと思います。
速筋線維は上の表を思い出してもらえればわかると思いますが、無酸素系です。
ですから、良く球が速い選手にあの子は走りこんでいるから球が速いんだ。
もっと走りこんだら球が速くなるといって走りこませまくるのは完全に間違いです。
もちろん、遅筋が有意な選手もいます。
指導者の人は遅筋有意な選手速筋有意な選手の見極めはもちろんですが、
各選手に合った練習メニューを組まなければいけないと思います。
チームに投手が3人いたとして、野手選手とは別メニューにする。
ここまでは、かなりのチームでやっていると思います。
しかし、その分けた投手3人の中でも遅筋有意な選手、速筋有意な選手がいるという
ことを忘れてはいけません。
個々に合ったメニューを作るのは、大変だと思いますが、しっかりと選手ごとに
メニューを組まないと筋肥大はもちろん怪我や故障の原因になります。
時間や労力もかかることですが、野球上達への一番の近道なのではないでしょうか。
まとめ
今回は速筋と遅筋について記事にしてみました。
意外と知らなかった人もいるのではないでしょうか。
速筋と遅筋のことを知っているだけでも今後トレーニングをする上で役に立ちます。
筋線維組成については遺要素が強いですが、筋繊維の肥大がまったくできないと言うわけではないので、自分は筋肉質じゃないからあきらめると悲観的にならずトレーニングをしましょう。
正しい知識をもってトレーニングすれば必ず野球の結果にもつながります。
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また、今後も筋トレ関係の事については記事にしたいと思います。
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